将来は研究者を志望している。現在は、衛星からのデータのみを用いて研究をしているが、今後、火山を深く理解していくためには、観測機器を自分で設置して地球物理学研究を行ったり、他分野の専門家と連携しながら研究を進めることが必要になる。その意識を若いうちから持ち、様々な体験をすることで、将来そのような発想が自然に湧くようになると思う。本コンソーシアムは、そのための素地を養ってくれていると感じている。もし学生が自主的に企画・運営すれば莫大なエネルギーとお金がかかるところを、先生方がその全てを用意してくれている環境に深く感謝している。
大学では地質の基礎研究をしており、正直に言えば、これまで防災についてあまり深く考えたことはなかった。しかし、本コンソーシアムへの参加をきっかけに、基礎研究を活かして社会に貢献できる道があることを知り、防災に対する関心が生まれ、将来は地質研究を活かした職に就きたいと思うようになった。本コンソーシアムでは防災や社会科学についても幅広く学べるため、現在の自分の興味にとっても良い環境だと感じている。
普段は、噴火のタイムスケールを鉱物解析から求める研究を行っているが、本コンソーシアムでの経験を活かし、将来的には、地球物理学的観測と岩石のデータを合わせて噴火予知につなげたい。学生間でも異分野の人たちの話がわからない現状があるので、本コンソーシアムの取り組みは、他分野との距離を縮め、将来の噴火予知にもつながっていくと思う。
普段とは異なる分野から火山を見ると、全く違うことがおもしろかった。特に地球物理学では現在から少し未来を見るが、地質・岩石学では過去何万年とスケールが全く違うことが新鮮だった。また、様々な分野の人たちと自分の知識や意見を交換するのも楽しい時間だった。本コンソーシアムに参加して、自分の想像以上に色々な人が色々な手法で火山を研究しており、また社会からの関心が高いことも感じて、自分もその一端を担う意識が芽生えてきた。火山は色々なことが起こっている場所なので、色々な角度から物事を見る研究者になりたい。
本コンソーシアムに参加した一番の動機は、どうしても大学の授業だけでは学べないことがあるので、多角的に火山を学びたいと思ったから。普段の地質・岩石学的手法は過去の記録から推定する面が強いのに対して、今回、地球物理学的手法でリアルタイムにデータを取得する技術を学び、総合的な視点で火山研究を進める基本を学べたことがよかった。本コンソーシアムは、まさに自分がやりたいことを体現できる環境と実感している。
本コンソーシアムに参加して、火山を見る新たな視点を得られたことが一番の収穫だった。これまで文献では知っていた知識を、自分の目で見て確認できた感覚が今後の研究につながると思う。将来は防災関連の仕事に就きたいと考えている。大学ではなかなか専門家が少ない防災や社会科学に関する授業をこれから受講できるそうなので、楽しみにしている。
(学生の所属・学年は平成29年3月時点のものです)